in the flight





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「どっちが先にイクか賭けでもしようか。んー・・・じゃ、先にイッた方が明日からの一週間カカシ班の昼飯代を持つとかどう?」
「え、えーーっ!嫌ですよ、そんなの僕が負けるに決まってるじゃないですか・・・」

六月九日だからシックスナインをするとか、その事については全然構わないというか凄く嬉しい。
問題は先輩の口淫のテクが凄すぎるという事なのだ。
先輩から直接的に仕掛けてくる事はあまり無いから意識はしないけれど、先輩は木ノ葉一の業師と言われる程の忍なのだ。
何をするにも器用だし、頭も良くて勘も鋭い。
だから口淫だって上手くて当たり前なのだ。

それでなくったって最中の先輩を見ているだけでも射精したくなってしまうのに、
業師である先輩に本気を出されて口淫なんてされたら一溜まりもない。
事実、初めて先輩にしてもらった時は速攻でイッてしまって何が起こったのか分からなかった位だ。

だから先輩相手にこんな賭けをしたって負ける気しかしないと言ったのに、
そんな僕に構いもせず先輩は僕の硬く立ち上がった熱棒に唇を押し当てた。
じっとり濡れた舌が張り詰めて敏感になっている先端の割れ目をなぞる。

「・・・ッ」
「何。もうイキそうなの?」
「・・・先輩こそ気を抜いてて大丈夫ですか?」

攻められっぱなしだとさすがに自分の立場が無さ過ぎて強がってみる。
だけど僕だって先輩がどこをどうされたらイイのかって事を、誰よりも一番知っている自信があるし意地だってある。
僕のを舐めながら感じているのか目の前の先輩のモノはヒクヒクと震えていて、
その先端からは先走りが滴り零れ落ちている。
袋を優しく摩りながらその熱棒を口腔に咥え込み、ゆっくり動かしながら舌で舐め回す。

「ん・・・っ」

びくりと体を震わせ、僕のを舐める舌の動きが止まった。
今の内にと、口内で硬度を増していくそれを唇で締め付けて射精を促すように扱いていく。
すると先輩は甘い溜め息を吐きながらも僕のを咥え込み、ゆるゆると上下に動かし始めた。
先輩も負けるつもりは無いらしい。
強弱を付けながら締め付けてくる唇の感触に熱はどんどんと膨れあがり、射精感をぐっと堪える。
このままじゃ僕の方が先にイッてしまいそうで、狡いとは思ったけれど後ろの窄まりに指先を這わせた。

「・・・っ、お前、それは反則でしょ」
「でもフェラチオだけでとは言わなかった。それにこっちはして欲しそうですよ」

ひくひくと収縮を繰り返している窄まりに指を潜り混ませると、熱い肉壁に締め付けられた。
その壁を押し広げるように指で擦り、先輩のいい所を探り当てる。

「っ、・・・んぅ」

口内で先輩のモノが脈を打ち始め絶頂が近い事を知り、追い打ちをかけようと思ったら先に仕掛けられてしまった。
一層強く唇で締め付けられ油断もしていたせいか、強い射精感をやり過ごせず熱を吐き出してしまった。
だけど、ドクンと体が弾んだのとほぼ同時に先輩の熱も僕の口内で弾ける。
喉の奥に注がれた白濁を飲み込んでみたものの、一体何が起きたのか理解が出来なかった。
はぁはぁと荒い息を吐く先輩も、ぐったりと体をベッドに横たわったまま動こうとしない。

「・・・僕の方が早かったですよね」
「ちょっとだけね。他のとこも責めてくるとか思わなかった」
「あれ位ハンデ貰わないと先輩には勝てないですよ」

少し息が落ち着いてきた所で起き上がり、肩を並べて横になった。

「お前の負けだからね」

紅潮した頬と熱っぽい目の先輩は僕にそう言って睨んでくる。

「はい。僕の負けです」

にっこり笑って答えると先輩は怪訝な顔をして首を少し傾げたから、その体を強く抱きしめた。

「負けで良いんでまたして下さいね。次は賭けじゃなくて」
「良いけどお前すぐイクからやり甲斐無いのよね。セックスしてる時はしつこい位長持ちなのに」
「だって先輩に口淫してもらうなんて想像しただけでイキそう」
「・・・その違いが俺には分からん」
「ま、何にしたって僕は先輩には勝てないんですよ」

先輩に心底惚れてしまっている時点でもう僕の負けなのだから。

おしまい






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