in the flight


俺の恋人は、普段は冷静なくせに俺の事になると場所もわきまえず暴走してしまう所がある。
それが楽しいから、俺もついからかうような事を言ってしまうんだけど。

大通りの真ん中で、例によって暴走してしまったテンゾウを無理矢理自分の家まで連れて帰ってきた。


「ちょっとは場所を考えてよ」

俺は溜め息まじりに言った。
「先輩」

で、当本人はまだ機嫌をそこねているらしくむすっとした顔のまま俺を見ている。
「さっきは先輩が悪いんですよ。僕をからかうのもいい加減にして下さい」
「あ〜…。ごめんね。おもしろくて、つい」

そうやって怒る所も面白いんだよね。
「おもしろいって何ですか。先輩、本当に僕の事好きですか?」
テンゾウはまだ口を尖らせて、俺を睨んでいる。
「テンゾウのことは好きだって言ってるでしょ。だから、ね?怒んないで」
好きだから、ついいじめたくなるってやつ。
それにさっきは、いきなりテンゾウが告白されたり昔の男の話だとか聞かされて面白くなかったというか。
……ま、それは俺が聞いたんだけど。

「じゃ、ご飯作ってくれたら許しますよ」
そもそもは食事をしようと、里を歩いていたんだったから俺も空腹だった。
だから食材があれば作ってやってもいいけど、冷蔵庫の中身が空だった事を思い出す。
「ん〜…任務続いてたから食材が何にもないんだよね」
すると俺をじっと見ていたテンゾウが急ににやりと笑った。

「じゃ、先輩食べちゃっていいですか」
「は?何でそうなるのよって、ちょっとテンゾ……」
身の危険を感じた俺は、テンゾウから離れようと後ずさりをしたが思いきりソファに押し倒されてしまい、唇を塞がれた。
開いた唇に、無理矢理舌が侵入して俺の舌を絡めとる。
「っふ……」
テンゾウに上から押さえつけられている上に、甘いテンゾウのキスに力が抜けてしまい抵抗する気力がなくなる。
流れ込んで来たテンゾウの唾液をごくりと飲み込むと、唇が離れて力強い瞳で俺を見据える。
テンゾウって普段は後輩顔してるけど俺を抱く時はまるで別人の顔をする。
こいつの豹変ぶりには毎度ながら驚かされるよ。

テンゾウが眉を少ししかめる。
「先輩、考え事なんてできるの今のうちですからね」
着ていた服も、あっという間に剥ぎ取られしまった。
「あと、さっき外で言ってた事。ちゃんと自覚してもらいますからね」

外で俺が言った事?
「っ…」

思い出そうとしたら、テンゾウが首筋に噛み付いてきやがった。
テンゾウは俺のいい所を全部知っている。体がテンゾウの舌に合わせて敏感に反応する。
それに合わせ、ため息も溢れ出す。

「もうこんなに勃起させてるんですか」テンゾウが俺のペニスを片手で包み込んだ。
「はぁ…あ…テンゾ……」
テンゾウがゆっくりその手を動かし始めると今度はそれに合わせて体が反応する。
「あっ…あぁ…はぁ」
「先輩はこんなんじゃ、物足りないですよね」
テンゾウが、もう頭が白くなりかけている俺の目を見て体を下に移動させた。

「先輩のはおいしいから好きですよ

」テンゾウがそう言って、かぷりと根元まで咥えこんだ。

「あぁっ…」

その口内は熱くて、俺はうっとりしながら俺のペニスを咥えているテンゾウを見ると<黒目がちの力強い目で、俺を見ていた。
舌がまるで生き物のように、俺のペニスにまとわり付きながら口内を出たり入ったり、テンゾウが顔を上下に動かす。

心臓の鼓動が早くなっていくのを感じる。腰が熱い。

「テンゾ…駄目…」

このままもう達してしまいそうだ。テンゾウの柔らかい髪をぎゅっと掴むと唇が離れた。
「先輩、まだ駄目ですよ」

テンゾウが、口から垂れる唾液と俺の先走りを拭いもせずそのまま俺の両足を掴み、軽く持ち上げる。

「っ!」
何度こうされても恥ずかしい。俺はこれからされる事を想像して、思わず顔を背けた。
「嫌ですか?でも、こっちはして欲しいって言ってますけど」
テンゾウがそう言って、ケツ穴に舌をねじ込んできた。

「うっ・・・あぁっ!」

体中に快感が走り、体を仰け反らせる。
ぐいぐいと押し広げてくる舌の、なんとも言えない感触がたまらなくソファの端をぎゅっと掴んだ。
「あぁっ・・・もう…駄目だっ…て…」本当にもう我慢ができない。テンゾウがまた唇を離して行為をやめる。

「まだ駄目だって、言ってるじゃないですか」
そう言うテンゾウの目は俺を虐めて喜んでいるかのように光っていた。それを見ただけで、ゾクゾクする。

「っ…はぁ…お願い…もうイカせて」

早く出してしまいたい。

「分かりました。その代わりあとで僕のもしゃぶってくださいね」
テンゾウがそう言い、もう一度俺の今にもはち切れそうなものを口いっぱいに含んだ。
「あぁっ…」

テンゾウから与えられる快感に、うっとりとしていると体中に痺れが走ったような感覚に、俺は思わず大きく呻いた。
「ああぁっっ…」

テンゾウに、ズップリと穴に指を突っ込まれていた。
部屋中にテンゾウが俺のをしゃぶる音と指で穴をかきまわす音が響き渡り、
顔を背けたくなるけどこんなに同時に責められたら、ただその快感に溺れることしかできなかった。

「っ…テンゾウ…、もぅ駄目…」

テンゾウの口の中に、我慢できずすべて吐き出した。それをテンゾウはゴクリと飲み干す。
波打つ体を横たわせながらぼんやりとそれを見ていると、体を起こされた。
目の前にテンゾウのペニス。まだ意識がぼんやりしたまま、夢中でそれを咥えこんだ。

舌で先をなぞると、テンゾウのため息がもれた。見上げるとうっとりとした顔で、俺を見下ろしている。

「っ…はぁ……先輩…」

俺はテンゾウが感じてる時の顔が好きなんだけど
挿れられてる時は見る余裕ないし、しゃぶってる時ぐらいしか見れないんだよね。
もっと見たい。もっと見せてよ。

テンゾウを見上げながら、喉の奥まで突っ込んでゆっくりと出す。
それを繰り返すと、テンゾウの溜め息が早まってきたから俺もスピードを上げる。

「っはぁ…っはぁ…」

ぎゅっと眉をしかめ、俺の頭を片手で押さえつけて腰を引いて俺の口内から引き抜いた。

「もういいですよ…」テンゾウのペニスが俺の唾液で光っていて卑猥だ。
今から、これが俺の中に入ってくるのかと思うと興奮する。

「先輩。今日は上に乗って下さい」

そう言って、テンゾウがソファにもたれかかった。
上にって…俺が?大抵俺が下になって突っ込まれてるからそれがめちゃくちゃ恥ずかしい事のように思えた。

「やっ…嫌だ」

俺が首を横にブンブン振ると、テンゾウが誘うような目で俺を見る。

「早く欲しいんでしょう?先輩」
「…わかったよ。乗ればいいんでしょ」

テンゾウの事だから、このまま放置なんてこともやりかねないし、俺が欲しがって折れるっていうのも解っているんだ。
俺はテンゾウにまたがり、テンゾウのペニスを手に取る。
改めて、こんなデカイもんいつも突っ込まれてるんだよなと思うと腰が引ける。
テンゾウを見ると、そんな俺を見てニヤニヤと笑っていた。
くっそ、生意気。

俺は顔を見られたくなくて、その唇を防いだ。
ケツ穴にテンゾウのペニスを当てがい、ゆっくりと腰を降ろした。
瞬間、とろけそうな感覚が体中を襲い、唇を思わず離してしまう。

「ぁあっ・・はぁ・・あ、あ…」

入りきった所で、テンゾウにしがみつく。そうでもしないと気を失ってしまいそうな程の感覚。
「はぁっ…先輩のなか、はぁ…すごい…気持ちいい」

テンゾウが俺の腰を、ぐっと引き寄せる。ゆっくりと腰を上げて、ゆっくりと降ろす。
自分で動かしているせいか、テンゾウのでかいペニスの感触をいつも以上に感じ、どんどん自我を失くしていく。
テンゾウの両肩を掴み、欲望に赴くまま激しく腰を振る。

「あぁっ…あぁ…テンゾウ・・」
「はぁっ…先輩…たまんないです…」
「あぁっ…はぁ…気持ちい…」

俺の意識が朦朧としてきた時、テンゾウが俺の腰を支えて体位を変えた。
「…カカシ先輩…もっと奥まで、欲しいでしょう?」
テンゾウが俺の両足を持ち上げて、俺の一番深い所まで突き上げてきた。俺の返事も待たずに。
俺の体がテンゾウの突き上げる振動でガクガクと揺さぶられる。

「ああぁっ…テンゾッ…あぁ…も、駄目」
「っ…あぁ…先輩…僕も、も…う」

テンゾウの熱い精液が俺の奥にぶちまけられた。それと同時に、俺も達した。
荒い息をしながらも、繋がったまま俺にキスを落とすテンゾウ。
ぐったりしている俺を寝かしたまま、事後処理を済ませ俺を抱きしめる。生肌が気持ちいい。

「ねぇ、先輩」不意にテンゾウが話しかけてきた。「ん〜?」その耳元に返事をする。

「突っ込まさせてあげてる。なんて、やっぱり間違いでしたね?」
「…あ」
その事言ってたのね。

俺はさっきまでの自分を思い出し、恥ずかしさで顔を紅潮させてしまった。
「また見せて下さいね。俺の上で乱れてる先輩、めちゃくちゃエロかったですよ」
と、からかうように言うテンゾウ。

「うるさいっ!バカテン!」