in the flight





あめ玉 1 7














それなのに先輩ときたら僕の事を誘うだけ誘っておいて、
腕の中で気持ち良さそうな寝息を立てて眠り始めてしまった。
・・・まったく、この人は。と思いながらも、その安心しきった寝顔がとてもきれいで可愛いくて、
病み上がりであんなに呑んだのだから仕方ないなと思った。

とりあえず先輩の家まで来たのはいいのだけど、勝手に家の中に入るのはまずいかなと思った。
だけど、ここから僕の家までは結構あるし、それにかなり冷え込んでいる。
風邪でも引いたら大変だし、早く暖かいベッドで休ませてあげたい。
それに自分のベッドのほうがゆっくり眠れるだろう。
鍵があればいいのだけど・・・どこに入れてるのかな。
ポケットなどを探してみようかと思ったけど、僕の両腕は塞がっているからそれはできない。
かといって、気持ち良さそうに眠ってる先輩を起こすのは可哀想だし。

それで結局僕は先輩を抱き上げたまま木遁の術を使って合鍵を作り出し部屋の中に入った。
部屋の中から微かに感じ取れる先輩の匂いに緊張して心臓が早くなる。
とりあえず先輩をベッドの中に入れてあげて、冷え込んだ部屋を暖めようと暖房をつけた。

「・・・んん」

小さな呻き声が聞こえ振り返ってみると、先輩が寝返りを打って体を丸めていた。
ベッドの脇に膝を付きその寝顔を覗き込むと、微かに瞼が動いた。
そして気怠そうにその瞼が開いて僕を見つけると、布団の中からそろそろ腕を伸ばして
僕の体をまさぐるように触ったかと思えば、ぎゅっと腕を掴まれる。

「起こしちゃいました?・・・今日はゆっくり休んで下さい」

やっぱり病院では熟睡できなかったんだろう。睡眠不足もあったのかもしれない。
そう思って掴まれていない反対側の手で先輩の髪をなでると、気持ち良さそうに目を閉じながらも
不満そうな表情をして、ふるふると首を横に振った。

「一緒に寝てくれなきゃ嫌だ」

そう言って腕を引っ張られるけれど、引っ張る力は全然強くなくて僕は苦笑いをする。
先日の任務での事を思いだす。
こんな状態の先輩を襲う訳にもいかないから、今日も朝まで我慢しなきゃ駄目なのかと思えば
目の前がクラクラしてしまったけれど、僕が一緒に寝てあげたら先輩も安心して
ぐっすり眠れるのだろうと思い、そっとベッドの中に入った。

「寒いんですか」
「寒い」

そう言って先輩は僕にしがみつくように抱きついた。

「飲み過ぎたんですよ」

酔いが覚めてきたせいなのか、先輩の体はとても冷たくなっていて
その背中を包み込むように抱きしめてあげる。

「そんなに飲んでないし、酔ってもないからね」

・・・そんなに飲んでないって、あれで?それに、充分に酔ってると思うけど・・・。
でも酔った先輩もすごくかわいくて、うっかり気を抜いてしまったら
何かしてしまいそうな自分が嫌になる。
だけど今まであれだけ我慢してきたのだから、今日もやり過ごせる。
そう思っていたのに・・・。

「ちょ・・・先輩っ!?どこ触ってんですか・・・!」

抱きしめている腕の中で、もぞもぞと体を動かしたと思っていたら
先輩の手が僕の下半身を撫でるように触り始めたのだ。

「どこって・・・俺に言わせるの?」

大体、こんなふうに抱きしめ合っているだけでも理性を保つのが大変なのに、
いきなりそんな所を、思わせぶりに誘うように撫で上げられたら
ついさっき固めたばかりの僕の決意は簡単に吹っ飛んでいってしまう。

「先輩・・・っ」

僕のものはすぐに反応して、むくむくと膨らんでしまった。

「・・・もう知りませんからね」

僕はそう言って先輩を組み敷いて見つめる。
その目はまだ眠たげで、ぼんやりと僕を見上げていた。

ゆっくりと顔を近づけて唇を合わせると、先輩の舌が僕の唇を舐める。
甘い感触にクラクラしながらその舌を絡めとり、深く深く侵入させた。
舌の裏側をなぞればぎゅっと僕にしがみついて、苦しそうに息を吐き出す。

服を捲り上げて胸の小さな突起物をそっと摘んだら
キスの合間に甘い声が漏れ出した。

「ん・・・ふ・・・」

ここ、気持ちいいのかな・・・先輩。
指でそれを摘んだり押したりしながら口付けている唇を離し、
もう片方の乳首を唇で挟めば、もぞもぞと体を捻らせた。

「ぁ・・・や・・・っ」
「・・・先輩、可愛いです」
「ば・・・っかわいいとか、言うな・・・っ」
「すみません」

だけど、僕の愛撫でこんなに感じている先輩は
やっぱり凄くかわいくて、しばらく続けていたら先輩の下半身が
僕の腰に微かに押し付けられた。
もどかしそうに揺れている腰は、触ってほしいと訴えているようで
空いているほうの手を伸ばして触れてみると、もうパンパンに膨らんでいた。

「気付かなくて、ごめんなさい」
「も・・・いいから、触って・・・っ」
「わかりました」

ズボンを下着ごとずらして、その手で先輩のものに触れると
先走りの液体でぐちゅぐちゅに濡れていた。
ぎゅっと握りこみ、ゆっくりと動かしただけで卑猥な音が聞こえて来る。

「あっ・・・ん・・・んっ」

気持ち良さそうに喘ぐ声を聞いていると、もっとしてあげたくなって
僕は顔を下腹部に移動させた。
とろとろと液体が溢れ出している先端を、唇で包み込むように咥えると
先輩の手がやんわりと僕の髪の毛を掴んだ。

「も、いいっ・・・」
「先輩。・・・いいっていうのは、やめて欲しいって事ですか?それとも気持ちいいって事・・・」

本当にどっちなのか分からなくて聞いたのに、馬鹿!と頭を殴られてしまった。

「さっきしてもらったから、いいって言ってんの・・・っ!」
「あ。そういう事だったんですか。でも、さっきは僕もしてもらいましたし・・・
 先輩の可愛い声も、もっと聞きたいので」
「だから、可愛いって・・・、やっ・・・」

そんな理由なのだったら、やめる必要もないと思ってもう一度咥えこんで
握ったままだった手を上下に動かすと、口の中でドクドクと大きく脈を打ち始めた。

「はぁっ・・・あ、あ」

動かす手を早め唇も上下に動かせば、ドクンと大きく弾けるように波打ち
口の中に先輩の温かい精液が広がっていく。







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